- 第1回
- 第2回
- 第3回
- 第4回
- 第5回
- 第6回
- 第7回
- 第8回
- 第9回
- 第10回
- 第11回
- 第12回
- 第13回
- 第14回
- 第15回
- 第16回
- 第17回
- 第18回
- 第19回
- 第20回
- 第21回
- 第22回
- 第23回
- 第24回
- 第25回
- 第26回
- 第27回
- 第28回
- 第29回
1話
1743年、朝鮮王朝を第21代王、英祖が治めていた時代。英祖の息子の思悼世子は、軍を掌握して勢力を伸ばす老論派を牽制しようと清の皇帝の石碑を斬りつける。老論派は清に対する大逆罪で世子を糾弾するが、世子の忠臣であるペク・サグェンが自ら身代わりとなり斬首の刑となる。サグェンが処刑台に立った時、兄弟の契りを交わした仲間のキム・グァンテクが助けに駆けつける。グァンテクは「剣仙」と呼ばれ、国からも認められた剣の達人であった。
2話
ドンスの命と引き換えに左手を切り落とされたグァンテクは解放されるが、デジュは黒紗燭籠のチョンにグァンテクとドンスを始末するよう依頼する。チョンは断るが、大金を見たインは自分が代わりにやると申し出る。
デジュが自分たちの命を狙うことを警戒したグァンテクは、ドンスを連れて清に行くことに。チョンは旅立つ彼に命を狙う者がいることを警告する。その言葉通り、グァンテクは待ち伏せしていたインとその手下に襲われるが、覆面をした黒紗燭籠のチがグァンテクを助け出す。
3話
火事になった小屋に取り残されたジンジュを助けるためドンスが火の中に飛び込む。さらに二人を助けにフクサモが小屋に入り、二人を先に逃がした後しばらくしてフクサモもなんとか小屋から逃げ出す。サモが死んだかと思い心配したと泣きじゃくるドンス。涙をぬぐうその手はしっかり動くようになっていた。自由に動くようになった手足が嬉しくて走り回り、これまでいじめられていた友達をやり込めるドンス。
一方、目を覚ましたウンはショックのあまり父親の死にまつわる記憶が飛んでいた。
4話
村の仲間らと町に来ていたドンスは市場でジソンと再会。ドンスはウンと共にジソンの財布を盗んだスリを追いかけて捕まえる。町の人間らはそのスリを役所に突き出そうとするが、ジソンは彼に情けをかけ見逃す。そんな彼女の姿に惹かれるドンスとウン。
ジンギと共に村を出発することになったジンジュは、ドンスに「大人になったら結婚しない?」と告白、頬にキスをして旅立つ。一方、世子、ハンジュと黒紗燭籠のインたちの戦いは続いていた。
5話
仲間を見殺しにするのが武人だというなら、そんな武人になるための訓練は辞めると反発するドンスだったが、チョリプもドンスも諦めずに続けることに。壮勇衛で日々、武人になるため訓練に励む少年たち。ある日、スウンという一人の少年が病を押して訓練に参加し、死亡してしまう。デポが「価値のある死を遂げた」と言うのに対し、ドンスは「この世に価値のある死なんてない」と反論する。そんな中、思悼世子は壮勇衛の視察に訪れ、一緒に来たフクサモは久しぶりにドンスに会えて喜んでいた。
6話
北部視察のため平安道にいた世子のもとに、清が使節を送ってくるとの知らせが届く。実は世子はジソンを清に行かせ、北伐之計が百年経った現在でも有効であることを確かめさせていた。しかしジソンは、北伐之計にはまだ自分に解釈できない部分があると話す。世子は先に都に戻り、ジソンは清から戻る商団とともにチョンアム寺へ向かうことに。一方、黒紗燭籠のチョンのもとにはグァンテクが清の少林寺から姿を消したとの知らせが入っていた。
7話
清から戻ったグァンテクと対決したインは、あっけなく今度は左手を切り落とされてしまう。インからグァンテクが戻ったことを聞かされたチは動揺する。清の使節団が滞在する慕華楼では、デジュと清の使臣が慕華楼に偽の刺客を忍ばせて一騒動起こそうと企んでいた。その夜、偽の刺客よりも先にジンジュが忍び込み、勅書などを盗み出す。ジンギやチに助けられ逃げ出したジンジュは途中、ドンスと遭遇する。何も知らないドンスは、ジンジュを追ってきた役人たちに誤って捕らえられてしまう。
8話
グァンテクは訪ねて来たチョンと酒を飲む。ウンはそのまま帰って行くチョンの後を追い、父親を殺した「空よりも高いところにいる者」とは世子ではないかと尋ねる。チョンはその通りだと答え、さらに手を下したのは剣仙かと問われても否定しない。そんな2人の様子をジンジュが見ていた。ジソンの元を男が訪ねるのを見て青厳寺から帰ってきたドンスは、剣仙キム・グァンテクが訪ねて来たことを聞かされる。剣仙が以前会った薬売りだと知り驚くドンス。
9話
訓錬都監に入ったドンスたち3人は、さっそく訓練生たちと乱闘騒ぎを起こす。3人だけがなぜ訓練を受けずに済むのかと、ホン・デジュの息子のサヘと甥のミョンジュが難癖をつける。スウンは事を丸く収めるため、本来成績が最下級の者が配属される烽火台での任務を3人に命じる。ジソンを一人で青厳寺に置いておくのは危険だと考えた世子は、ジソンをフクサモに預ける。ジソンがユ・サンドの子孫だと聞き、驚くグァンテクとフクサモ。
10話
画員キム・ホンドは世子に3枚の地図の説明をする。1枚目は平安道から北京に至る最短行路、2枚目は戦闘に有利な要衝などその道の特徴を示したもので、3枚目は清の国境付近にある城と関所の弱点、すなわち戦闘なしで通れる秘密経路を示したものであるという。ホンドはこの地図の内容が事実であれば、10万の軍が血を一滴も流すことなく北京に入ることも可能だと話す。ジソンが恋しくて雨の中青厳寺まで行ってきたドンス。ソ・ユデはそんなドンスに本当の男になるためには愛やその痛みを知らなくてはならない、人の痛みを理解し人を救うために剣を握る者だけが本当の武人になれると語るのだった。
11話
デジュが招集した老論派の会合では、世子を追放する計画が進む。一方、デジュの命令で宮殿内にいたジソンを捕らえようと、息子のサヘと副官が後を追う。しかし、その場に居合わせたドンスがジソンを逃がし二人をまく。ドンスが身につけている飾りを見て、ジソンは自分がなくしたものだと気付く。ドンスは子供の頃それを拾い、チョンに斬りつけられた時に命を守ってもらったのだと話す。子供の頃にもお互いすでに出会っていたことに気付き、深い縁を感じる二人。
12話
チョンは世子の廃位という目的を達したデジュに北伐之計はどうなったかと問うが、北伐之計は英祖が燃やしてしまっていた。デジュは代わりにグァンテクが記したという武芸新譜を探すから世子を葬る計画に手を貸すよう頼む。チョンの命を受けたウンは黒紗燭籠の男らと共にサンガクら3人を襲うが、目を覚ましたサンガクに顔を見られる。黒紗燭籠の男らを先に帰し、サンガクらの手当てをするウン。
13話
世子を救出する計画のため、ドンスがジソンと共にスウンに指定された場所へ向かっていると、途中で刺客に襲われる。ドンスが刺客らを倒すが、裏切り者がいて計画が失敗したことを悟り、ジンジュにジソンを預けて一人で約束の場所へ向かう。一方、ウンは涙を流しながらスウンにとどめを刺す。そこに現われた世子は、チョンに一騎打ちを挑み死闘を繰り広げるが、チョンの剣に倒れる。北伐の夢を後世に託し、息を引き取る世子。ウンは世子の前に跪き謝るのだった。
14話
いつまでも正気に戻らないドンスに活を入れようと殴り続けるグァンテク。たまらず止めに入ったジンジュは、自分が正気に戻すと言って、ドンスを幼い頃火事に遭った村の小屋に連れて行く。正気に戻ってあの時のように助けてと言い小屋に火をつけるジンジュ。燃える小屋を不安そうに見守るグァンテクたちの前にチが現われ、ジンジュは自分の娘だと告白し助けに入ろうとしたその時、ドンスがジンジュを抱きかかえて出てくる。
15話
ジソンを助け出すため船着き場に来たドンスはウンと対決する。そこにグァンテクとフクサモが現れる。その時、ジソンが黒紗燭籠の男たちに捕らえられてしまうが、駆けつけたチョリプが助け出す。さらに、ジンジュが火矢を放ち、インの持つ北伐之計の写本は燃えてなくなる。残った北伐之計はジソンの背中に彫られたものだけとなり、ドンスは意を決してジソンの背中に火を付けた。
16話
ドンスはグァンテクを超え、朝鮮の武芸を完成させると誓い、山中で修行を続ける。一方、デジュら老論派の進言により罷免されたサンギルたちは、デジュの首を取ろうと屋敷に忍び込む。しかしデジュはその動きを読んでおり、サンギルたちはウンに殺されてしまう。ウンは言うことを聞かなければジソンの始めた商売を邪魔するとデジュに脅されていたのだった。
17話
ジンギの砦では、チョンがチからジンジュを守るよう頼まれ、さらに自分の娘だと打ち明けられ驚愕する。チョンはチャンリャンを人質にとり、ジンジュと共に砦から逃げる。ウンはジンギを追い詰め、とどめを刺そうとしたその時、修行から戻ったドンスが止めに入る。ドンスの剣の腕に驚いたチャンリャンは去り、ウンもチョンを逃がしたのだからと退却する。デジュが手配した兵士たちも形勢が不利になり引き揚げる。居場所を知られたためジンギは砦を引き払い、仲間たちにも逃げるよう伝える。
18話
ドンスは軍の兵卒となり、正祖の命令で人参茶事件を調べることに。偽の人参を載せていた軍船が難破したことを聞いたデジュは、これは黒紗燭籠の存亡にも関わる問題だとしてさらなる協力を求めるが、ウンは軍船が沈んだことで黒紗燭籠が大きな損害を被ったことを持ち出し、手を引くと言い放つ。その頃、宮殿では貞純王后が意識を取り戻していたが、自分が世孫が入れた人参茶で倒れたことを聞くと、まだ目覚めていないことにしろと医員らに口止めする。
19話
安興で、デジュを殺そうと剣を抜いたウンだったが、ドンスが止めに入る。するとそこに、ジソンを人質にとったマ・ドヨンが現れる。ドンスとウンは仕方なく剣を捨て、囚われの身となる。牢の中でドンスは「自由にしてやるから諦めるな」とウンを説得する。ユデの計らいでドンスとウンは牢を抜け出すことに成功。ウンから東莱の倭館で偽の人参が作られていると聞き、ドンスは東莱に向かう。ウンはデジュを始末しようと戻るが、デジュはジソンを殺そうと手を回していた。ウンは急いでジソンの元へ駆けつけ、マ・ドヨンを倒す。
20話
投獄されたがすぐに釈放されたデジュ。ウンに家族を殺すと脅された従事官(左捕将)が首謀者は自分だと名乗り出、さらに倭国の使節ケンゾウが、倭館の者たちが従事官の指示で偽の人参を作っていたと述べ、英祖に謝罪し関わった者たちの首を差し出したのだった。無罪放免となったデジュに何事もなかったかのようにすり寄る左相大監とキム・ハング。正祖は父・思悼世子を死に追いやったデジュたちを改めて恐ろしく思うのだった。
21話
宴の席で角弓の試射をしたいと申し出て弓を構えるケンゾウだったが、突然英祖の方を向いて矢を放つ。矢はドンスの手をすり抜け、英祖に剣を向けるマ・ドヨンの首に刺さる。世孫の剣で英祖を殺害するようデジュが命令していたのだった。一方、世孫の命を狙い東宮殿に現われた大男チョン・フンムンにはフクサモが挑み、圧倒する。しかし、そこにホン・サヘらが現れ、フンムンと共にフクサモも謀反人として牢に入れられる。さらに、東宮殿に侵入した刺客が護衛官の服を着ていたことが分かる。
22話
ジンジュがインに捕まったことを知り、一人で助けにやってきたジンギ。しかし仕掛けられた矢を受け倒れてしまう。一方、ウンはインが黒紗燭籠から石弓を持ち出したことを知り、手下にインの隠れ家の場所を聞き出す。そこでジンジュとジンギが倒れているのを見つけるウン。インは次の標的フクサモに一人で来ないとジンジュたちが死ぬとの文を送る。その頃、市場でジンジュを捜していたドンスらの元にもウンの手下らによって文が届く。
23話
孝章世子の墓を参拝する行列が宮殿を出る。世孫の護衛に当たるドンスたちはデジュの刺客に襲われ、別働隊のフクサモたちも謀反人の汚名を着せられ捕まる。昭寧園近くの村に着いたドンスたちはさらなる刺客に襲われ、ウンまでも護衛官をかわしながら世孫へと迫る。その時、刺客の放った矢が世孫の胸に刺さる。しかし、服の下に着けていた鎧のおかげで世孫は助かり、ドンスとホンドと逃げる。チョリプと護衛官の3人が相手になるが、呆気なくウンに倒されてしまう。
24話
小屋を出て向かい合うグァンテクとチョン。「お前のおかげでいい人生だった」と礼を言うチョンに、グァンテクも礼を言う。再び斬り合おうとしたその瞬間、サヘの合図で矢が放たれる。グァンテクはチョンを庇い矢を払うが、チョンの剣はグァンテクの腹に。倒れたグァンテクはようやくチの元に行けると笑い、チョンに「そなたを元に戻したかった」と話す。
25話
先代チョンの首を取るため、ウンはチョンと剣を交える。そしてとうとうウンの剣がチョンの腹に突き刺さる。チョンは「俺と同じ運命を辿るな」と言い残し、フラフラとその場を後にする。チョンを殺そうと企むデジュの策略で、捕らわれたジンジュがおとりに利用される。ジンジュに会いに来たチョンに、デジュの兵が矢を放つ。
26話
賭博場で戦いに挑むジンジュだが、相手の急所を攻撃したため反則負けしてしまう。次に勝てば3勝目になるドンスはチャン・テサンとの勝負に挑もうとするが、デジュやウンらと観戦に来ていたケンゾウが名乗りを上げ、ドンスはケンゾウと勝負をすることに。しかしデジュが賭博場の支配人に命じて飲み物に薬を盛ったためドンスは苦戦を強いられ、薬のことに気づいたウンは試合時間を計る砂時計を壊し、勝負を終わらせる。
27話
王妃はウンを呼び出し、自分の配下にならないかと持ちかける。渋るウンに王妃は、まず実力を見せろと、ドンスを殺すよう命じる。拒否するウンに、次は「ホン・デジュの右腕を斬れ」と命じる。
ドンスはインが差し向けた武人たちを全員あっけなく倒す。逃げたインと出くわしたフクサモはインに刀を向けるが、許しを請うインを逃がしてやろうと言うドンス。ジンジュはドンスの行動を理解できないでいたが、チャンミはドンスが剣仙に似てきたと感心する。
28話
合図の流れ星が落ち、ドンスは急いで宮殿へ向かう。その頃、宮殿前にはデジュの元にウンやケンゾウ、倭人や集めた武人たちなど大勢が集結していた。デジュたちは王宮殿(王の寝殿)へと向かい、ウンとケンゾウたちは別方向へ。
立ち入り禁止になっていたため宮殿に忍び込むドンス。倭人たちが行く手を阻むが難なく倒し東宮殿へ急ぐ。
29話
ホン・デジュの謀反は失敗に終わり、ドンスはウンに戻ってくるよう説得する。剣で遊ぶ子供たちを見て、昔を懐かしむ二人。フクサモたちもデジュの死で積年の恨みが晴れたと酒盛りをする。平和な時間が流れていた。一方、宮殿ではチョリプが世子を殺したのは黒紗燭籠のチョン、ヨ・ウンであると話し、黒紗燭籠を解散させウンを殺すよう世孫に進言する。