2024/6/2：畑のお仕事・田んぼのお仕事 in 相模原

いよいよ6月。
畑では夏野菜が栽培され、田んぼではお米作りが始まる季節です。
おいしい農産物を作るために欠かせない「旬のお仕事（農作業）」をリサーチしました。

相模原市内で農業を営む中島幸平さんは、
相模川沿いの7反の田んぼでお米を栽培しています。
お米の品種は「はるみ」。
JA相模原市で購入した苗を自宅の苗床でさらに成長させ、
水田に植えつけています。
お邪魔した日はまさに田植えの初日！
お米農家の次男であるりゅうちゃん、育苗箱を眺め実家での作業を思い出します。
さぁ「田んぼのお仕事」お手伝いです。

軽トラの荷台に苗を積み込み、車を走らせることおよそ5分。
住宅街が一変、辺り一面に見事な田園風景が広がります。
「この辺りの風景は俺が子どもの頃から変わらないーーー」。
中島さんのお話は、地域の農家さんがこの土地を大切に守ってきた証。
美しい自然の原風景を残すことも、都市農業の役割の一つなんです。

まず行う「代掻き」は、田植えの前に行うとても重要な作業。
田んぼに水を入れたのち、トラクターで土を混ぜて平らに均すもので、
田植え効率のアップや雑草の抑制、堆肥効果の均一化などの効果があります。
そして植えた後の苗の生育をよくする効果もあります。
りゅうちゃん、見事にトラクターを操って代掻きを終えました。

続いて田植えの準備に取り掛かります。
今回は機械で田植えを行うので、まずは農機に苗をセットする作業から。
実は育苗箱で育った苗は箱の下まで根を張っていて、
田植え機にセットするのにも手間がかかるんです。
中島さんの指導のもと、育苗箱と苗の間に勢いよく「苗取りボード」を差し込んで
いきます。
子どもの頃からの農業経験を生かし、手際よく作業を進めるりゅうちゃん。
二人は「農家あるある」話に花を咲かせていました。

さぁいよいよ田植え開始！
まずは中島さんがベースとなる一列目の田植えをしてくれました。
そしてりゅうちゃんへバトンタッチ。
農機を操縦した感想やコツ、まっすぐ植えることの難しさをリポートしつつ田植え
完了！
中島さんからお墨付きをいただきました。

田んぼのすぐ隣は豊かな水を湛える相模川。
この地域では相模川の水を田んぼに引き入れ、お米作りに活用しています。
伝承によると、きっかけになったのは幕末に起こった飢餓。
食糧増産を図るために中島さんのご先祖に当たる中島万平さんが先頭に立ち、
相模川から水をひく穴を掘ったとされています。
幅1.2メートル、高さ2.7メートル、全長120メートルという大きな穴は「万平穴」と
呼ばれ、現在は石碑とともに「万平穴」と呼ばれる隧道だけが残され、その歴史は
地域に語り継がれています。
田名地区のお米作りはここから始まったんですね。

畑のお仕事のリサーチのため、中島さんが教えてくれたのはJA相模原市の広報誌「Potato」。
地域農業やJAにまつわるさまざまな情報が掲載されています。
目を留めたのは「トマト」の文字。
これからまさに旬を迎える野菜です。
掲載された「さがみはらトマト倶楽部」のメンバー、
内田さんをご紹介いただきました。

内田さんは土耕のハウスで、大玉トマトを栽培中。
1日50キロ収穫する日もあるというトマトの収穫をお手伝いさせていただきました。
「第60回相模原市農業まつり農畜産物共進会」において優秀賞を受賞するなど、
自身の栽培技術と向き合いながらトマト栽培を続けています。
「さがみはらトマト倶楽部」の小磯会長は、メンバーが情報交換しながら切磋琢磨し、
個性あふれるトマト栽培を続けているとお話してくれました。
倶楽部では栽培技術の向上だけでなく、相模原市内産のトマトのPRも実施。
ベジたべーなで対面販売会をするなど、消費者へのアピールにも力を入れていました。

JA広報誌に掲載されている「地産地消カンタンレシピ」をりゅうちゃんが再現！
おすすめの食べ方をご紹介しました。
そして内田家特製の「トマトカレー」は中島さんのお米と一緒に堪能。
畑、田んぼのお仕事とともに「さがみはらのめぐみ」を満喫しました。

◇JA相模原市ホームページ
　HP：https://www.ja-sagamiharashi.or.jp

◇JA相模原市農産物直売所「ベジたべーな」
　住所：相模原市中央区青葉3-1-1
　＊営業時間等詳しくはホームページをご確認ください
　HP：https://www.ja-sagamiharashi.or.jp/market

企画：JA相模原市