7月9日のあっぱれ!トーク
デビット伊東です。
9日の番組(増刊号)の中でもお話しましたが、
僕は「らーめんデビット」のスタッフとともに宮城県に行ってきました。
3月11日に東日本大震災が発生して以来、僕は自分に何が出来るのか
考えていました。
考えるほどに、何にも出来ない自分が本当に嫌になったりしていましたが、
やはり自分に出来ることは「ラーメンを精一杯つくることだ」と思い至りました。
でも、ニュースや新聞で現地の混乱ぶりや人々の苦しみや悲しみが報じられるのを見聞きする中で、
僕みたいな者が軽々に被災地に行くことが許されるのか、かえって迷惑なだけじゃないのかなど
色々と考えて悩んでいました。
そもそも、どこに行けばいいのかすらわからない。
テレビでは、多くの芸能人が炊き出しに行ったりしている様子が映し出されていますが、
地元の人たちはどんな気持ちでいるのだろうか・・・
東北などのテレビ局の知り合いなどに相談をしても、もう少し様子を見て落ち着いてきてからの方が
よいのではないか、というアドバイスをももらっていました。
そして3ヶ月。先月の19日。仕事の調整もついて、ようやく宮城県を訪れるチャンスをもらうことが
出来ました。
東京からクルマで8時間。宮城県牡鹿半島の先端の牡鹿町。
嫌な魚のにおいをかぎながら、瓦礫の中を進むクルマの中でも僕の気持ちは
まだゆれていました。
「僕らのことを、地元の皆さんは受け入れてくれるのだろうか?」
「迷惑だ、と無視されたりしないだろうか?」
そんな心配は杞憂でした。
現地に着くと、すぐに被災している方々が集まってきてくれて
「遠くから大変だってしょう」「疲れたでしょう」など温かいねぎらいの言葉をかけてくれました。
そんな中、急いで準備を始めてラーメン作りに取り組みました。
すると、みなさんが「手伝うよ」とまた集まってきてくれるのです。
避難生活の中でも、相手のことをおもんばかる気持ちにあふれた皆さん。
なんてすばらしい人たちなんだろう、と思うと、一気にで300食のラーメンを作るのも
苦労じゃありません。
みんながおいしそうに食べてくれました。みなさんの笑顔に気がついた時、
「ああ喜んでいただけたんだ」と思うとそれだけで感激してきました。
そして、洗いものなど後片づけを始めると、また何人もの人が来て
手伝ってくれようとするのです。
中には逆に、漬物など我々に差し入れをしてくれる人までいます。その心に感謝です。
と同時に、勇気を出して行動してよかった、と思いました。
震災のこと、津波のことも嫌がらずに明るく話してくれました。きっと本当は、身近にも犠牲に
なった方などいるのだと思います。でも、そのことを我々に心配させないように
気を使ってくれているのだと思います。
「No Action/No Future!」被災地で、ある方からいただいた言葉です。
「行動しなければ、明日はない」
力をいただいた気がします。そして、東北は必ず復興する、と確信させてくれる
言葉でした。
僕も明日のために、未来のために行動していかなくてならない、と思います。
僕はまた、必ず被災地の応援に行きます。