サークルの同級生同士が結ばれたご夫婦…でした。放送局のディレクターだったご主人は2年前取材先で急逝。今は奥様と2人の男の子が家を守っています。
東京から嫁いだ奥様は仙台での生活を続けることを選択。自宅を作り直して“カフェ”をオープンしました。ご主人の生前「老後は2人で自宅カフェをやりましょう。」と夢を語り合っていたのです。
実現は大変だったはず。調度品を揃え、こだわった材料を仕入れ、美味しいコーヒーを入れる練習…。
綺麗で、居心地の良いお店が出来上がっていました。“子供たちの舌”という厳しい審査を通過したメニューのパスタは絶品!!
そういえば、暇に任せて喫茶店でとてつもなく長い時間を過ごした学生時代。「将来、特に儲からなくてもいいから、小さな喫茶店を開けたらいいよなあ…」とまるで方向性のない、ささやかで自由な夢を、誰とも無く語り合った事が昨日の様に浮かんで来ます。
「夢、小さな志を受け継いでもらったんだね...」友人を思い出しながら頂いたコーヒーは、何時までもお腹を暖め、晩秋の空気の冷たさを忘れさせてくれました。