アナウンサーズマガジン

画面では決して見ることの出来ないアナの表情が満載!番組への意気込みや裏話も アナ本人の文章で紹介。

bp

球児達の熱い夏...

高校野球中継では、戦う選手や指導者の思いはもちろん支える人達、応援スタンドの表情もできる限りお伝えしています。控え部員、マネージャー、応援団、吹奏楽部、チアリーダー、OBの方々と様々で生き生きとした表情に出会えます。先日そんな応援スタンドに陣取るお母さんやお父さんの気持ちを痛感してしまいました。

私事ですが、中学3年の長男が野球部に所属しています。最後の夏の大会を前にレギュラーには届かなかったのですが入学以来、猛暑の日も厳しい寒さの日も重いバッグを背に休まず早朝から練習に行く姿は(かなり親馬鹿ですが)「よく頑張るなあ。」と感じていました。ふと、振り返ってみると息子の練習している姿や試合中の表情を余り目にする機会がなかった事に気付きました。カレンダーに目をやると、夏の市大会の試合日は高校野球中継の日と重なり会場に足を運ぶ事が難しそうです。
「もしかしたら、この先チャンスがないかもしれないなあ...」と思い先日、大会前最後の練習試合を行っているグラウンドを覗いてきました。
幸いにも、第二試合で息子はサードを守らせてもらいました。そこへ、来ました、サードゴロ!!今思うと難しい当たりではないのですが「おお!よくバウンドを合わせた。一塁へ送球!ちょっと低いが?!ファースト良く捕りました、アウト!!」と心の中でかなり主観的に描写している自分がいました。同時にチームメイトが発してくれた「ナイス!サード!!」という言葉が親の心にも染み渡りました。「ありがとう、皆!」...

試合の中で起こる「ごく当たり前に見えるプレー」も家族(高校生だったら彼女の場合もあるのでしょうか)の視点からは、実にハラハラするものだと気付かされました。
一つのプレーに手に汗握り、心を動かす人がいる事を肝に銘じ「全てのプレーは一期一会。気持ちを込めて丁寧に実況をしよう!」と今更ながら、改めて心に誓いました。
この夏、選手一人一人と支える全ての人にとって「よかった!」と思える瞬間が訪れますように…。